F1GP 2006 R-18

 今年もあっという間に F1 シーズンが終わってしまった。

 ミハエルのラストレースだったわけだけど、最後も彼らしいレースだった。予選 Q3 は燃圧系のトラブルで出走できず、10 位スタート。決勝は追い上げるもタイヤバーストで最下位に。もうダメかと誰もがあきらめたであろう、しかし、ここからが“最後まであきらめない”ミハエルの真骨頂。
 最終的には各セクター、トータルともファステストを記録し、“永遠のセカンドドライバー”フィジケラ、そして来期のフェラーリドライバーであるライコネンをオーバーテイクし、最終的には表彰台に一歩及ばなかったものの、4 位でフィニッシュした。これらオーバーテイクシーンや、毎週の予選並みアタック、本当にこのレースで引退するとは思えない走りだった。

 また気付けばすぐに来シーズンの開幕戦を迎えているだろう。しかし、そこには彼の姿はもうない、それだけは残念である。

 さて、レースは移籍 1 年目のマッサがあっさりと母国グランプリで勝利を飾った。散々苦労しても 1 度も勝てなかったバリチェロはどんな思いでそれを見つめたであろう。2 年連続でワールドチャンプになったアロンソはミハエルと同じくして、ルノー(ベネトンが前身)を去り、マクラーレンに移籍する。ミハエルがフェラーリを立て直したように、マクラーレンを立て直すことが出来るか見ものだ。そしてマクラーレンの信頼性に散々泣かされてきたライコネンがフェラーリに移籍してくる。信頼性を得た彼の走りはどんなものになるかこれも楽しみである。

 今年はなんだかんだで盛り上がったシリーズだったと思う。タクマもラストで 10 位完走だったし。来シーズンは気分を一新して、F1 新世代を楽しめればと思う。

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All or nothing.
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F1GP 2006 R-18 への1件のコメント

  1. Wwood のコメント:

    レースで勝つのが殆ど不可能だったからこそ、前だけを目指して走る。ミハエルの走りは純粋なもの、誰よりも速く走りたいという人間の根源的な欲望を感じました。

    彼にとってベストレースではないものの、記憶に残る素晴らしい走り、そうレースというより走り、物語だったと思います。

    ちょっと感傷的になっているけど、こういうレースを見ると、「世の中、結果が全てではない」という言葉が本当なんだなぁとしみじみ思います。

    良いレースを見せていただきました。

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