I’ve in BUDOKAN 2005 ~Open the Birth Gate~ 総括

 「総括」だなんて偉そうな副題が付いてますが、別にたいした内容じゃありません。

 さて、武道館ライヴからもうじき二週間経ちます。余韻も抜けて落ち着いたところで、今回の武道館ライヴを振り返ってみたいと思います。「なんで E.S.F でやらんの?」ってのは、あっちではカッコつけてレポートを閉めてしまったばっかりに、続きが書きにくくなってしまったからです。:-)
 ま、素人の長文になると読む人は限られてくるわけで、別にどこに書いても変わらんだろうと言うことで。では前置きはこのくらいにして、本文いってみましょう。

I’ve in BUDOKAN 2005 ~Open the Birth Gate~ 総括

 開催までは初のライヴでいきなり武道館と言うこともあって、色々と心配しましたが、結果的には大成功に終わったと思います。
 I’ve はメインヴォーカルが 7 人いて、持ち歌はそれぞれが基本的にソロで歌うという特殊なグループなので、どういう構成にするのか楽しみでした。お抱えヴォーカルが複数人だと、大抵が全員で合唱や、うち何人かのデュエット曲が持ち曲ということになることが多いので、構成的には楽と思うんですけど、I’ve はそうではありませんから。
 実際には基本に忠実に、それぞれヴォーカルがソロで 3 曲歌ってバトンタッチ、ラストに全員で合唱という実にストレートな構成でした。下手に入れ替わり立ち替わり出てくるより、一人 3 曲と言えど連続で歌うことによってテンションを上げることが出来るため、この構成で正解だったと思います。

 さて、記者会見の時、E.S.F は次のような少々つっこんだ質問をしました。「既にメジャーデビューしているメンバーは、ソロライヴを行っているが、『I’ve のライヴ』として、どう差別化を図るつもりなのか?」と。
 このことに関しては I’ve クリエイターの面々がミュージシャンとして参加するという形で、答えを出してくれたと私は思っています。クリエイターオンリーの演奏による instrumental な「FUCK ME」は会場の盛り上がりも最高で、圧巻でした。
 ただ、残念なことにクリエイターオンリーの instrumental な曲はこれ 1 曲だけでした。もちろん時間的な制約など、いろいろな事情はあったと思います。しかし、instrumental がこの 1 曲しかなかったというのは、「果たしてヴォーカルがいない、クリエイターオンリーの曲が受け入れられるのか?」という心配があったからではないかと思います。

 皆さんご存じの通り、いま参加しているヴォーカリストは、もはや I’ve の看板であり、彼女らヴォーカリスト不在では現在の I’ve は無かったと思います。「そのヴォーカリストが不在な曲を演って、果たして観客は反応してくれるのだろうか?」という心配は、本番で演奏してみるまで高瀬氏を始めとするクリエイターの面々は抱えていたんではないでしょうか。
 結果は先にも書いた通り、観客の盛り上がりは最高で、「今日は間違いなく I’ve のライヴなんだ」と言うことが実感できました。クリエイターの方々も手応えを掴んだと思います。是非とも次回のライヴでは、1 曲と言わず、もっともっと演奏してもらえると、もの凄く嬉しいです。

 次は選曲について。これまた記者会見で、高瀬氏は「I’ve の歴史を語っていければ」と話していましたが、現在所属するヴォーカリストでの選曲としては限りなくベストに近かったと思います。
 ファーストアルバム『regret』には、I’ve の歴史の元祖と言える名曲が多数収録されていますが、残念ながらオリジナルを歌っているヴォーカリストの方々は、殆ど現在は I’ve に参加していません。特に初期の I’ve を支えた AKI さんの離脱(事情は知りません)は、非常に残念なことだったと思います。
 そんな中、I’ve 発足前から関わる、MELLさんの「美しく生きたい」は、まさにこの日のライブのためにあったと思わせる曲で、「FUCK ME」に並ぶこの日のベストセレクションだったと言えます。高瀬氏が作詞した「美しく生きたい」の歌詞を聞き返してみると、手作りブースでの音取りから、武道館で歌うまでの歴史が凝縮されているように思えます。

 そんな最高のライブでしたが、100 点満点であったわけではありません、次回への課題点も挙げておきます。
 まず。さんざん言われましたが、チケットの販売方法は最悪でした。話題性は今回で十分振りまいたのだから、次回は公平なチケットの販売方法にすべきでしょう。
 次にライブでの音響面。元々武道館は音楽を演奏する会場ではありませんので、音が響かないようにする対策はきちんとされていたようですが、音のバランスがダメでした。すべての楽器が演奏し出すと、ドラムとキーボード等シンセ系の音が引っ込みすぎて殆ど聞こえないという、かなりアンバランスな状態でした。
 Exass 氏によると、メインアンプをケチった所為で、ソロで鳴っている分には問題なく聞こえるが、合奏になるとアンプのリミッターに引っかかって、音が引っ込んでしまったのではないかと言うことです。この点も次回では改善して欲しい点です。
 もう一つ、ライブ開催当初の出演メンバーには中坪氏が名を連ねていたのに、当日には不参加であったこと。パンフレットにも名前が載っていなかったので、早い段階で不参加が決まっていたと思われます。何らかの理由があったのでしょうが、これは非常に残念でした。この点に関しては 10/31 放送分のゲストはどうやら中坪氏のようですので、そのあたり触れられるのではないかと思います。

 そんなこともありましたが、今回のライブに参加できたことは本当に幸せでした。I’ve sound に出会えて本当によかったと思います。



いつかこの世に生きることと
あくなき夢追うことは 同じことだと
教えてあげたい

ああいつまでも 歩き続けたい
そう絶えまなく 沸き出る希望のように


「美しく生きたい」一節より(作詞:高瀬一矢)

 高瀬氏は記者会見で「気が早いが、次のライヴの予定は?」という質問に対して、こう答えています「その時もあれば、武道館といわず、もっと大きいところでもやっていきたいですし、夢は果てしないです。」

 「生きることの意味」を見つけられましたし、教えて貰いました。これからもずっと応援していきます。

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